2017年11月15日水曜日

あんこの仕込み

こんにちは!!

今日も南房総は館山市の城山公園にある、

ラーメン屋さんと異色コラボ中の、
おいしいお茶と房州里見だんごの店

里見茶屋

店長の西郷です。

今日も気ままにつぶやいていこうと思います♪


当店では生餡(生餡)というあんこの原料からすべて店内で作っています。


ごまあんやくるみあんなどを作るときは、あんこの原料となるこの(白)生餡を混ぜて"あん(餡)"にします。


しかし、一般的な和菓子屋さんでは既にできあがったあんこを購入してそのまま使用したり、
やられているところでも生餡を仕入れて、独自の味付けをしているそうです。


当店ではその白生餡まで店内で作っており、それを作るだけで半日くらいかかります^^:;


今回は簡単にその製造方法を書いてみたいと思います。
(あまり大きな声では言えませんので、極秘でお願いしますw)



その1:手亡豆を茹でる


手亡豆(てぼうまめ)とは、小粒の白いんげん豆のことです。
 
 
海外では日常的に料理に使われる豆だそうですが、日本ではそのキレイな白色を活かして大部分が白餡や、あんこの原料「白生餡」として使われます。
 
 
当店では北海道産の最高級の手亡豆を仕入れて、さっと水洗いした後に鍋で水と一緒に入れて茹でます。



何度かさし水をした後、一度ザルにあげて灰汁などをしっかり洗い流します。
そして、再度火にかけて、今度は指で簡単に潰れるくらいまでやわらかく茹でていきます。



その2:裏ごし

やわらかくなったところで樽の上に裏ごし器をセットし、水で豆を冷ましながら手で裏ごししていきます。




当然仕込みの量が増えれば漉(こ)す量も増えていき、作業時間を増えていきますし、
お客さんが来れば作業は中断しなければいけませんので、とても根気のいる作業なんですね^^:;
 
 
また、当店では舌触り滑らかな餡を作るために、とても網目の細かい裏ごし器を使用しています。

その分時間がかかり、網を通りきらないものはロスとして廃棄しなければならず、
時間だけでなくロス率も高い作業を行っています。


その3:あんをさらす

すべての豆を裏ごししてもまだ作業は続きます。
 
 
そのままではにごって味も悪くなる生餡を、何度も何度も水を取り替えて"さらし"、
キレイな餡にしていきます。(やり過ぎると豆の風味も損なってしまうことがあります。)



裏ごししたあんが沈殿するまで待ち、しっかり沈殿したところで上水を捨てます。
そしてまた水を入れて、あんを沈殿させます。
 
上水がキレイになってくるまで繰り返します。



その4:脱水


ナイロンと呼ばれる絞り袋に水ごと入れて口元をしっかり縛り、脱水します。


脱水前

実はオープン当初しばらくは、これも固くて太い棒を使ってねじりながら人力で絞っていました^^:;

今考えるとしっかり脱水しきれず、またその時々で水分量が変わってきてしまうので、
なかなかあんこの仕上がりが安定しない時期もありました。
 
 
これもいい経験ですねw



完成!!!


しっかり水分を抜くとこんな感じでサラサラの豆の中身だけが残ります。

これが(白)生餡です。



ちなみにこれを手亡豆ではなく小豆で行って、砂糖と一緒に炊き上げるとこしあんになります。

こしあんの生餡ということですね。


ちなみに先程東京の製餡所の営業の方がご来店されて、
この作業のことをお話ししたところ、「そこまでやられているお店は聞いたことがない!?」と驚かれてしまいましたw
 
 
なかなか伝わりにくいあんこ作りの裏側。

次回お召し上がりいただいたときには、少しだけこの内容を思い出しながら食べると、より一層美味しくなると思いますよ♪























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